2016年02月18日

アンコールとドブレ、どちらを選ぶか?

薪ストーブを選ぶのにデザインとか色だけで選ぶ人が多いです。

本当は薪ストーブ本来の性能、機能、メンテナンス性を考慮して選びたいものです。

薪ストーブの燃焼方式には、有名な所では、
クリーンバーン方式 と 触媒方式 があります。

クリーンバーン方式は、この名前が持つイメージがとても良いので、誤解している人が結構います、

” 触媒方式よりも、クリーンバーン方式の方が排気がクリーンだ ” と。


そこで、
クリーンバーン方式のドブレと触媒方式のアンコールを、私見を交えて比較してみたいと思います。
 

ドブレ(クリーンバーン方式)



ドブレはデザインもそうですが、青い炎が見えるというので、人気のある薪ストーブです。

以下の様な手順で燃焼をする薪ストーブです。


  1. 炉内が230度になるとガスを発生させます。

  2. 炉内が550度程になると、ガスが空気と交わる事により2次燃焼をします。

  3. ガスを発生して残った木は700度の温度で炭の様に静かに燃えます。

  4. 上の熾きの上に新しい薪をたすと再びガスを発生します。



上の様に薪ストーブは木を燃やすのではなく、木から発生するガスを燃やす装置です。
たき火や囲炉裏と決定的に違います。

ドブレは一つの炉の中で上の手順でガスを燃やします。それ故、その炉の中は高温になります。

下の動画では、木から発生したガスが燃えている様子が見て取れます。





アンコール(触媒方式)



アンコールには、赤い色のものもあり、デザインもさることながら、色で選ぶ人も多いです。

アンコールの構造はドブレのそれと比較して、複雑です。
ドブレが木とガスを同じ炉で燃やすのに対して、アンコールは木とガスを燃やす場所が違います。

アンコールの燃焼の手順は以下の様です。


  1. 炉内が230度になるとガスを発生させます。

  2. 炉の奥にある2次燃焼室にガスが送りこまれ空気と交わります。

  3. 触媒を通過する事により230度から、2次燃焼をします。

  4. ガスを発生して残った木は700度の温度で炭の様に静かに燃えます。

  5. 上の熾きの上に新しい薪をたすと再びガスを発生します。



2次燃焼が違う場所で行われるので、炉内の温度がドブレと比較して低いです。
これにより、薪から時間をかけてガスを取り出すことが出来ます。

つまり、薪の消費が少なくて済みます。
バーモントキャスティング社のカタログでは、クリーンバーン方式よりも25%も薪を節約できると記されています。

アンコールとドブレ、どちらを選ぶか?




実際、アンコールを使っている人の話では、メンテナンスも慣れれば、そんなに大変ではないと言います。

但し、構造がドブレより複雑なのは確かで、メンテナンスはドブレの方が楽だと思います。

私はドブレの青い炎も好きですが、アンコールの糸を引く様な粘っこい炎も好きです。

2次燃焼用の空気が炉内に入りこまないのもあり、アンコールの方が空気を絞り込めるからなのでしょう。スローモーションの様な炎を楽しむことができます。



これから薪ストーブを購入しようとしている方は、デザインだけで選ぶのではなく、色々と情報を集めてみて欲しいと思います。



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Posted by 薪ストーブクラブ at 11:02│Comments(0)薪ストーブの話あれこれ
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